戻れないからこそ愛おしい
久しぶりに好きだったアイドルの曲を聞いたりなんなりすると、懐かしさと当時の思い出と後悔と好きだった感情がごちゃ混ぜになる。
でもそれが楽しくて不定期にやってしまう。
私がBEAST(以下びすと)を追っていたのはもう10年以上前の話になるが、学生最後の年にとんでもない推しに出会ったことは多分一生忘れない思い出のひとつだ。
当時はバイトも辞めてしまって、バイトをしていた頃の貯金しかない上に卒研と就活と盛りだくさんだったはずなのに、びすとの思い出は当時の時間軸と一致せずに単独で覚えている。
7月の土曜日、テスト帰りに新幹線に乗って大阪まで行ってUSJでライブだけ見て高速バスで帰るなんてことをした記憶はくっきり覚えているのに不思議なものである。
多分、学校の友達と紐付く記憶がないからなのだろうけれど。
※抱き合わせのライブだった。公演詳細のリンク死んでて個人ブログしかもう出てこないんだが。
当時は少女時代によるK-POPブームが来る直前で(まあこの時もブームだったかもしれない)びすとは当時まだ日本デビューする前だったので、日本公演の初公演から3公演ほどしか行っていない。
今では当たり前になったハイタッチ回もびすとで参加したのが初めてで、CD複数枚買うなんて考えにもならずに1回だけ回って、緊張のあまり推しの顔を見られなかったことも良い思い出。
メンバー6人が並んでいた中、俯いたままレーンを進んでしまって、やばい!と気づいた時にはもう一番最後にいたドンウンしかいなくて、あまりも立体的なイケメンで輝きが半端なかったという記憶しか残っていない。
そういう経験があったからこそ後にハマったアイドルで顔をガン見しながらハイタをすることができるようになったのだ。
ライブに行きたいから短期のバイトを探したりもして、1日だけ参加できる試食販売のバイトをしたりもしたけど、半端なく向いていなかったこともよく覚えている。
今ならウーバー配達員やって稼いでいただろうと考えると、10年も経てば時代も変わるとしみじみ思ったり。
そんな大好きだったアイドルも、311の震災でイベントが延期に延期して、その間に就職してそれどころではなくなっている内に追わなくなって、たまに新曲を聞くだけになってしまった。
別のアイドルにハマったときに、思い出したように調べたらBEASTというグループそのものがなくなっていたのには驚いたけど。
※解散ではなく事務所を出たため商標の問題でグループ名が使えなくなった。
ちなみに私の推しはヒョンスンだ。
追っていたのは2010年の1年ほどなので、大したファン歴ではないけれど、顔も性格も、漂わせる危うい雰囲気も本当に好きだった。
アイドル歌手というキラキラした世界にはそうそういないタイプの人だったと思う。だからこそ脱退になってしまったのだろうと勝手に思ってる。
フィクションじゃないからどんな終わりでも私は構わないと思えるのは、リアルタイムで追っていなかったせいだろう。
時間が経って記憶が薄まった時、楽しかったと思い出せる記憶をたくさん持って生きたいなあと、当時好きだった曲を聴いて改めて思った。